医院ブログ

FELIZDENTAL

2019.03.28更新

今回は、私たち歯科医師がどのように治療法を選んでいるかお話したいと思います。

 

一昔前、雑誌などを読んでいると、「これを飲めばガンが治る!」みたいなものを見たことはありませんでしたか?当然、健康な人がそれを見れば、「治るわけないじゃん」と思うでしょう。でも状況が変わり、現在、癌と戦っている方からすれば可能性を信じて試そうとするかもしれません。

 

ここで医療に携わる人間が治療法を選ぶ際に考えるのは、

 

Evidence based Medicine=根拠に基づいた医療

 

かどうかということです。

「Evidence・エビデンス」とはなんでしょうか?医療系では、根拠、証拠、証言という感じで訳されます。前のブログの『フィルタ』の話でも出てきましたが、『医学論文によって証明されていること』がこれにあたります。ここから大きく逸脱したものは治療・医療ではなく、民間療法の範疇になるということです。

 

実際に、現在日本では上記の例ような「これを飲めばガンが治る!」のような広告は根拠がないので規制の対象になりますし、「私の言うことを信じていれば癌は治る」と洗脳し病院に行かせなかったとして逮捕された人もいます。

 

長い時間をかけ研究し、様々な統計を取り、学会で発表され、世界で読まれている論文というのは大変価値のあるものです。これらが積み重なり、私たちの治療・医療につながっていると思うと本当に先人に感謝しかありません。私は慎重な性格というのもありますが、最新の治療というものをすぐにはやろうとしません。Evidence baced Medicineかどうかをまずは検証し、ある程度のエビデンスが認められればその治療法を採用することにしています。歯科医院で民間療法をやるわけにはいかないですからね。

 

ですから、残念ですが、片木歯科医院には「この水でうがいをすれば歯周病が治る!」というお水はありません。

 

ちなみに正露丸をむし歯の穴に詰めても治癒はしません。穴は一時的にふさがってしみなくなるでしょうが・・・。

早めの受診をお薦めします。

 

「予防に勝る治療なし」

 

院長

 

投稿者: 片木歯科医院