ダイビング中に歯が痛くなった!放っておいても治らないらしい。嫌だけど歯医者に行くかぁ・・・。
前回のブログの続きになります。(前回のブログ、”ダイビング中に歯が痛い!歯のスクイズの原理” はこちら)
ダイビング中に歯が痛くなった、もしくはダイビング中にお口の中で困ったことがある、このような症状がある方はどこの歯科医院を選べばよいのでしょう?実はダイビングに関する歯科医院選びにはちょっとしたコツがあります。今、悩んでいる方はこちらを参考にしていただければと思います。
片木歯科医院の周りにもこんなにたくさん歯医者さん
歯医者に着きました。私は患者さんダイバー役をします。(私はどちらの立場にもなってしまいますからね。)
保険証を出して、問診票を記入します。そして先生の診察が始まります。
先生:今日はどうされました?
私:歯が痛いんです。
先生:いつぐらいからですか?どんな時に痛みますか?
私:数日前にダイビングをして、潜っていくときにスゴイ痛かったんです。
先生:ダイビングした時ですね。海に潜るほうですね。
私:はい。もしかすると歯のスクイズかもしれません。
先生:歯の、えっ、な、なんですか?
私:歯のスクイズです。なので、もし空洞などがあるようでしたら、隙間なくぴったり詰めてもらえませんか?
先生:失礼だなぁ、あなたに言われなくても隙間の無いように毎日しっかり治療してますよ!
少し大げさに表現しているかもしれません。でも、こんなことが起こりえないとも言えないんです。
なぜこのような食い違いが起こるのでしょう?
私たち歯科医師は、『歯のスクイズ』という言葉を歯科大学で習っていないのです!ダイバーからすると、びっくりですねー!驚きですねー!!でも事実なんです!!!
試しに、私の歯科医師の友人たち(ダイビング未経験)にも聞いてみました。『歯のスクイズ』という言葉を誰も知りません。友人たちが授業をサボっていたわけでもありません。成績優秀なヤツにも聞いてます。
質問を変えてみます。『気圧性歯痛』は?
言葉を見てやっと理解します。「あー、飛行機のパイロットが歯科治療が終わるまで乗せてもらえないっていうアレね。上空では気圧が変わってカリエス(虫歯のこと)が痛むから、全部治さないといけないんでしょ。」
こっちのほうがピンとくる
実はこんな感じでしか、歯科大学では習わないのです。この上に書いた内容の以上でも以下でもないのです。さらっと、これぐらいの内容で終わっていきます。例えも、ダイバーではなくパイロットなんです。気圧性歯痛とは、まさしく、”気圧の変化によって引き起こされる歯痛” なので、ダイビングでいえば『歯のスクイズ』、パイロットでいえば『航空性歯痛』を意味します。
「じゃあ、どんな治療すればいいか知ってる?」と聞くと、「いつも通りしっかり治す」と返ってきました。これは全くその通りで、歯科医師が行う一般的な治療によって、歯のスクイズは改善されます。
それでは、ダイバーはどんな基準で歯科医院を選べばいいのでしょうか?
まずは、いつもの、かかりつけの歯科医院に相談することをお勧めします。自分のことをよく知ってくれている歯科医院がいいと思います。歯のスクイズを説明したい場合は、「海に潜っていくと痛くなります」「ダイビングショップの人に、気圧の変化による歯の痛みかもと言われました」「パイロットが虫歯治さないと飛行機乗れないっていう」のような感じの言い回しをしてもらえると、歯科医師も理解してくれると思います。治療法は上記のとおり、一般的な方法で改善できますので安心してください。
「そんな説明、めんどくさい!」って方は、ダイビング経験のある歯科医師を探すのがいいと思います。きっと、歯科医院ブログなどを見れば、「趣味はダイビング」「ダイビング行ってきました!」みたいな内容があるはずです。オープンウォーターのCカードを持っている歯科医師であれば、話は通じやすいでしょう。
OWが見つからないので、アドバンスのCカード
もし『片木歯科医院』の近くにお住まいであれば、いつでもご相談ください。ダイバーで、インストラクターで、歯科医師の人間はなかなか珍しい存在(レアキャラ!?)ですからね。
あっ、パイロットの方、CAさんも気圧性歯痛の原理は一緒なので、何かあればご相談くださいね!(この記事を書いていて、当院に来ていただいてるCAさんが、しっかり定期健診に通われている理由に納得!)
(ダイビング中のお口の不快症状は、当院の「ダイビング歯科外来」にご相談くださいね!)
「予防に勝る治療なし」
院長