医院ブログ

FELIZDENTAL

2020.04.29更新

 平素より片木歯科医院にご来院いただき誠にありがとうございます。

 

 先般、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い緊急事態宣言が発令され、愛知県は特定警戒都道府県に指定されました。当院での感染予防対策としては、2月末以降、清掃の徹底、院内換気、備品の撤去、スタッフの感染防護具の使用、4月6日付けの「厚生労働省医政局歯科保健課から各衛生主管部(局)へ新型コロナウイルス対策に関する事務連絡」に従い患者様の急を要しない治療の延期などをお願いしてまいりました。特に治療の延期は、治療がいったんストップしてしまうことで大変心苦しいところではあります。

 

 現在、予約数を先月に比べて1/3~1/4にコントロール(急を要する治療のみ)し、感染対策が万全に行える患者数にて歯科診療を継続しております。歯のクリーニングやお子さんのフッ素塗布は、厚生労働省の指導により、引き続きご予約を延期していただいています。実施している医院もあると聞きますが、当院では医療倫理感をもって自粛しております。

 

 しかし日本国内ではまだまだ患者数は増加しております。一日ごとのコロナウイルス感染者数は減少傾向にあるものの、合計感染者数が減っているわけではありません。感染元が特定できない症例も増加しています。ある統計によれば、今わかっている感染者数の50倍は実際の感染者がいると言われています。他の統計では10数%の方はすでにコロナウイルスに感染していると言われています。もし一日40人診療する歯科医院があるとすると、1ヶ月20日診療すれば800人の患者さんを診察し、そのうち80人はコロナウイルスに感染している計算になります。これは論文などで示された根拠のある数字ではないものの、もし近い数字であったとするならば、歯科スタッフはニュースで見るような感染病棟の医師や看護師さんがされているような装備で80人診療しなければいけなかったということになります。

 

 ニューヨークタイムズの記事によりますと、コロナウイルスにかかりやすい職業は、1位:歯科衛生士、2位:歯科助手、3位:歯科医師ということです。他のたくさんある職業をおさえて、歯科関係が1,2,3位を独占してしまいました。私の聞いたところによると、アメリカの歯科医師は、1日に診る患者数が少なければ少ないほど自慢になるそうです(薄利多売はせずとも技術があれば生活は成り立つという意味だそうです)。そんなに人と接する可能性が高くないアメリカの歯科関係者の感染率がこれほど高いということは、単純に治療中の距離が近すぎるということでしょう。日本の歯科医院が1日何十人も診療しているとなると、歯科関係者としてちょっと怖いところではあります。

 

 当院でさらなる感染対策を講じるとなると、もう方法は1つしかなくなってしまいました。人と人の接触を減らすということです。今はゴールデンウィーク、Stay Home週間です。人との接触が無ければ感染は起こらない。

 

 片木歯科医院では5月からスタッフの人数を8割以上減らし、診療の規模を大幅に縮小させていただくことになりました。歯科医院は休業要請の対象ではありませんし、医療機関として現在のところ長期の休診の予定はありません。来院していただいている患者様の安心と安全を守るため、当院スタッフの安心と安全を守るため、このような決定をいたしました。歯科医師同士で意見交換することがあり、それはやりすぎではないかという意見もいただきました。ただ、私としては「予防」はやりすぎるに越したことはないと思っています。ご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をよろしくお願い致します。急を要する治療は続けてまいります。急を要するかどうかが判断できないという場合は、遠慮なくお電話ください。

 

 普段は予防歯科に専念しておりますが、今回はコロナウイルス感染症予防に専念していきたいと思います。

 

 どうか皆様の健康が守られますよう、感染予防を十分に行い、日々をお過ごしください。コロナウイルスが落ち着いたころ、「大変だったけどみんな頑張ったよね!」と笑顔でお会いできることをスタッフ一同心よりお待ちいたしております。

 

診療縮小期間:5/1~5/30 

 

「予防に勝る治療なし」

 

院長

投稿者: 片木歯科医院